農地転用が認められる場所、認められない場所

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農地転用は全てに万能ではない

実は、日本の農地は、
どのようなものでも転用が認められるわけではありません。
農地にはいくつかの種類があり、農地によっては転用が原則として認められていないものがあります。
転用が認められない農地は、農地として保護する必要性が高いものです。
つまり、優良な農地と認定されている場合には転用が認められないという扱いになります。
具体的には、以下のような基準が適用されています。

農用地区域内農地

農用地区域内農地とは、市町村が「農業振興地域整備計画」という計画により、
農用地区域であると定められた農地です。
この場合、農地転用は原則として認められません。

甲種農地

甲種農地とは、第一種農地としての条件を満たしており、かつ特に良好な農地としての条件を備えている優良な農地です。
この場合、農地転用は原則として認められません。

第一種農地

第一種農地とは、10ヘクタール以上の1団の農地で、
良好な農地としての条件が備わっている優良な農地です。
この場合も、農地転用は原則として認められません。

第二種農地

第二種農地とは、電車の駅から500メートル以内にあるなど、
市街化がすすむ可能性のある農地や、生産性の低い農地です。
この場合、周辺の土地に代替性がない場合には、農地転用が認められます。

第三種農地

第三種農地とは、電車の駅から300メートル以内にあるなど、
市街化区域にあるか、市街化が進んでいる区域にある農地です。
この場合、農地転用が原則的に認められます。
以上のように、
農地転用は第二種農地と第三種農地以外原則不許可になっていることに注意が必要です。
また、
農地転用が認められる可能性がある農地であっても、必ずしも全件で農地転用が認められる分けではありません。
転用の必要性があり、転用の目的を確実に実現可能である事を、
農業委員会への転用許可申請の際に証明する必要があります。
なお、自分の所有している農地の区分を確認したい場合には、農業委員会に問い合わせるとわかります。