建設業許可関係・・・少々あるご相談内容

『先生、見積もりも終わって契約書つくる段階で、発注者から建設業許可書を出してくれと言われたんだが、
うちでは持ってないんだ。許可がなくても大丈夫だって一筆書いてくれないか』

目次

という相談がありました。

『すぐ書きますよ!!』

 

 

と言いたい気持ちはとってもありますが、
残念ながら正しくない文書をお出しする訳にはいかないので、伺ったお話をもとに

 

 

「それは、できません。」

 

とお答えするケースもあります。

 

「請負金額」や「建設工事に該当するか否か」にもよりますし、工事の中でもどういった種類の工事なのかにもよりますので、
「建設業許可がなくても大丈夫か、駄目か」は個別の案件ごとに判断するしかありませんが、せっかく契約寸前まで話を進めた案件が失注してしまっては、それまでのお仕事が無駄になってしまいます。

建設業許可に限りませんが、自社の業務範囲で、許認可等が必要な可能性のある業務については、上記のような失注が発生しないよう、常に受注可能なように許認可等を整備している必要があるでしょう。

『今まで、何年も無許可でやってきたけどだめなの?』

何年も事業を継続してやってこられただけで素晴らしいことですが、

あくまで建設業許可の観点からは、業法に違反していなければ駄目ではないですし、違反状態であれば駄目です、ということになります。

法令上正しいかどうかは別として、これまでご相談いただいた事例として見聞きしている範囲では、業法上建設業許可が必要な事業者でも、無許可営業を続けていらっしゃった事例は多くあるようです。

言葉は悪いですが「バレないでやってきたからこれからも大丈夫」というお考えなのかもしれません。

ですがまず第一に法令違反ですし、バレなかったのはたまたまそうだっただけで、バレない保証はありません。

(バレたら先の通り、最悪の場合は刑事罰です。)

早急に問題解決を図ることをお話させていただきます。

また、建設業許可が必要ない事業者でも社会的信用のために建設業許可を取得している現在では、無許可でいることで事業者間の競争に
追いつけなくなることにもなります。

(法令違反状態であれば競争以前の問題ですね)

 

残念ながら、何十年もやってきたスタイルだからこれでいい、という訳にはいきません。

法令を守る意味でも、業界内で競争していく意味でも、建設業許可を取得する必要があるのであれば、すぐにでも取得するべきだと言えるでしょう。