緑ナンバーとは?白ナンバーとの違い・取得条件・新規許可申請の流れを解説【2026年】

「緑ナンバーを取得して運送業を始めたい」
「白ナンバーのトラックがあるけれど、運送の仕事を請け負ってもよいのだろうか」
このような疑問をお持ちではありませんか。
緑ナンバーとは、トラックなどの事業用自動車に取り付ける、緑地に白文字のナンバープレートです。
他人から依頼を受け、運賃を受け取ってトラックで荷物を運ぶ事業を新たに始める場合、原則として一般貨物自動車運送事業の新規許可申請が必要です。
緑ナンバーは、トラックを購入してナンバープレートを交換するだけで取得できるものではありません。
この記事では、埼玉県さいたま市の運送業専門行政書士が、緑ナンバーと白ナンバーの違い、取得条件、許可申請の流れ、費用、申請前に確認したい注意点を解説します。
1.緑ナンバーとは?一般貨物自動車運送事業との関係
緑ナンバーは、事業用自動車に使用されるナンバープレートです。
例えば、運送会社が荷主から配送を依頼され、運賃を受け取って貨物を運ぶ場合などに使用されます。
貨物自動車運送事業法第3条では、一般貨物自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならないと定められています。
つまり、これから普通トラックなどで運送事業を始める方にとって、緑ナンバー取得の出発点は、一般貨物の新規許可申請です。
なお、トラックを運転するための運転免許と、運送事業を経営するための許可は別の制度です。
2.緑ナンバー・白ナンバー・黒ナンバーの違い
| ナンバー | 主な用途 | 特徴 |
| 緑ナンバー | 普通トラックなどによる事業用運送 | 緑地に白文字 |
| 白ナンバー | 自社の商品・資材などを運ぶ自家用車両 | 白地に緑文字 |
| 黒ナンバー | 軽貨物自動車による事業用運送 | 黒地に黄色文字 |
※自家用の軽貨物自動車は、黄色ナンバーなどとなります。

普通トラックなどで一般貨物運送事業を始める場合と、軽バンなどで貨物軽自動車運送事業を始める場合では、必要な手続が異なります。
一般貨物は原則として許可制ですが、軽貨物は届出制です。
3.緑ナンバーが必要な仕事・不要な仕事
緑ナンバーが必要かどうかを考える際には、貨物自動車運送事業に該当するかを確認する必要があります。
緑ナンバーが必要となる代表的なケース
- 荷主から運送を請け負い、運賃を受け取る
- 運送会社から下請として貨物運送を受託する
- 他社の資材や製品の運搬を、独立した運送業務として有償で請け負う
これらを普通トラックなどで事業として行う場合には、原則として一般貨物の許可が必要です。
白ナンバーでも運搬できる場合
一方、販売会社が自社の商品を納品する場合や、建設会社が自社の工事に必要な資材を運ぶ場合などは、一般貨物の許可が不要となることがあります。
重要なのは、運搬が本業と密接不可分で、その業務の中に含まれるものなのか、それとも独立した有償運送なのかという点です。
契約の名称だけではなく、運搬の実態や報酬の性質などを踏まえて判断する必要があります。
2026年4月から白トラ規制が強化
2026年4月1日から、違法な白ナンバーによる有償貨物運送を利用した荷主等も、新たに処罰の対象となりました。
ただし、白ナンバーによる運搬がすべて違法になったわけではありません。
建設業や産業廃棄物関連の運搬などでは、事業の実態によって許可の要否が異なるため、一律に判断しないことが重要です。
4.緑ナンバーを取得するには新規許可申請が必要
これから一般貨物運送事業を始める場合、営業所・車庫・車両・人員・資金などを含めた事業計画を作成し、新規許可申請を行います。
埼玉県内に営業所を設ける場合は、埼玉運輸支局が申請窓口です。
注意したいのは、トラックを5台そろえただけでは許可を取得できないということです。
営業所として使用できる物件なのか、車庫の条件は適切か、運行管理者などを確保できるか、必要資金を満たしているかなど、複数の要件を確認しなければなりません。
物件や車両を契約する前に、許可を取得できる事業計画なのかを確認することが大切です。
詳しくは、埼玉で一般貨物自動車運送事業の新規許可を取得するためのご案内をご覧ください。
5.一般貨物新規許可申請の主な要件

① 車両は原則5両以上
一般貨物の新規許可では、原則として営業所ごと・車両種別ごとに所定の事業用自動車を5両以上配置する必要があります。
ただし、車両の種別、けん引車・被けん引車の組合せ、事業内容による例外などに注意が必要です。
詳しくは、一般貨物の5台要件と車両の数え方をご確認ください。
② 営業所を確保する
営業所は、継続して使用できる権原があり、都市計画法・建築基準法などの関係法令に抵触しないことなどが求められます。
不動産会社から「事務所として使用できる」と説明されても、一般貨物の営業所として認められるとは限りません。
③ 車庫・休憩施設を確保する
車庫には、計画車両を適切に収容できる広さや、前面道路の幅員などの条件があります。
車両相互間や車両と車庫の境界との間隔なども確認が必要です。
また、休憩施設を確保し、事業計画上必要となる場合には睡眠施設についても確認する必要があります。
詳しくは、一般貨物新規許可の営業所・車庫の要件をご覧ください。
④ 運行管理者・整備管理者・運転者を確保する
運送事業では、必要な資格や選任要件を満たす運行管理者・整備管理者、適切な運転者などを確保する必要があります。
人員の確保ができるかどうかも、申請前に確認しておきたい重要な項目です。
⑤ 所要資金を確保する
一般貨物の新規許可申請では、車両費、施設費、保険料、税金、運転資金などを計算し、所要資金を確保する必要があります。
関東運輸局の審査基準では、所要資金の全額以上の自己資金を、申請日以降、許可日までの間、常時確保することが求められています。
申請時に残高証明書を提出できたとしても、その後に資金が不足すると、審査に影響するおそれがあります。
そのため、申請前には必要資金の計算だけでなく、許可取得までの資金繰りも確認しておくことが重要です。
詳しくは、一般貨物新規許可の資金要件・残高証明をご覧ください。
⑥ 法令遵守体制・役員法令試験への対応
労働関係法令や社会保険関係法令への対応、損害賠償能力なども確認されます。
交通事故などに備えた損害賠償能力も審査対象となるため、自賠責保険だけでなく、事業計画に応じた任意保険等への加入計画についても確認が必要です。
また、新規許可申請後には、所定の役員法令試験への対応が必要です。
緑ナンバー取得を検討されている方へ
営業所・車庫・車両・人員・資金は、それぞれ独立した条件ではなく、一つの事業計画として整合している必要があります。
6.新規許可申請前に確認したいチェックリスト
次の項目を、物件や車両を契約する前に確認しておきましょう。
- どのような貨物を、誰から依頼されて運ぶのか
- 一般貨物の許可が必要な事業に該当するか
- 原則5両以上の車両を確保できるか
- 営業所の用途地域・建物の条件に問題はないか
- 車庫の広さ・前面道路の条件を満たせるか
- 運行管理者・整備管理者・運転者を確保できるか
- 必要な資金を確保できるか
- 許可後の車両登録・運輸開始までの準備を把握しているか
特に、営業所・車庫の物件と車両のリース契約は、契約後に問題が判明すると計画の見直しが必要になる場合があります。
7.新規許可申請から緑ナンバー取得までの流れ

一般貨物運送事業の開始までの流れは、概ね次のとおりです。
- 事業計画と許可要件の事前確認
- 営業所・車庫・車両・人員・資金の調査
- 新規許可申請書の作成・提出
- 役員法令試験・運輸局の審査
- 許可取得・登録免許税の納付
- 運輸開始前の確認・必要な選任や届出
- 事業用自動車の登録・緑ナンバー取得
- 必要な手続を経て運輸開始
一般貨物の許可を取得しただけでは、すぐに緑ナンバーで営業を開始できるわけではありません。
一般貨物自動車運送事業の許可を取得した後は、原則として許可日から1年以内に運輸を開始する必要があります。
許可後には、登録免許税の納付、運行管理者・整備管理者の選任届、運輸開始前の確認、事業用自動車の登録など、必要な手続を進めます。
詳しくは、一般貨物新規許可の申請から運輸開始までの期間をご覧ください。
8.緑ナンバー取得に必要な費用と期間
一般貨物の新規許可では、登録免許税12万円のほか、車両費、施設費、人件費、保険料などが必要になります。
行政書士に依頼する場合は、別途報酬が必要です。
島岡和雄行政書士事務所では、一般貨物新規許可申請について、次の料金をご案内しています。
| プラン | 報酬 |
| 新規許可申請プラン(調査なし/申請のみ) | 440,000円(税込)~ |
| トータルサポート | 770,000円(税込) |
※登録免許税、実費などは別途必要です。各プランの具体的な対応範囲は、料金案内をご確認ください。
詳しくは、運送業許可にかかる費用についてをご覧ください。
関東運輸局が公示している一般貨物自動車運送事業の新規許可の標準処理期間は、3~5か月です。
ただし、これは申請前の準備期間や許可後の手続に要する期間を含むものではありません。また、申請書類の補正や法令試験の再受験などに要する期間は、標準処理期間の算定から除かれる場合があります。
実際に緑ナンバーを取得して運送事業を開始するまでには、さらに時間が必要となるため、余裕を持った計画を立てることが大切です。
9.緑ナンバー取得後にも必要な管理・手続
一般貨物の許可は、取得すれば終わりというものではありません。
運輸開始後も、点呼、運行管理、運転者への指導・監督、車両の点検整備、法定帳票の管理などが必要です。
また、事業報告書・事業実績報告書の提出や、営業所・車庫・車両数などを変更する際の手続にも対応しなければなりません。
新規許可事業者については、運輸開始後の巡回指導も予定されています。
許可取得後に慌てて帳票や管理体制を整えるのではなく、運輸開始前から適切な運行管理・整備管理の体制を準備しておくことが大切です。
10.緑ナンバーに関するよくある質問
Q.トラック1台から緑ナンバーを取得できますか?
一般貨物では原則5両以上の要件があります。ただし、霊きゅう運送など、一部の事業では例外があります。
Q.個人事業主でも一般貨物の許可を取得できますか?
はい。法人だけでなく、個人でも申請できます。ただし、必要な許可要件を満たさなければなりません。
Q.中古トラックやリース車両でも申請できますか?
要件を満たせば使用できます。ただし、車両の使用権原や契約内容の確認が必要です。
Q.白ナンバーを緑ナンバーに変更するだけで営業できますか?
新たに一般貨物運送事業を始める場合は、ナンバープレートの変更だけでは営業できません。まず事業の経営許可が必要です。
Q.既に一般貨物の許可を持っている場合も新規許可申請が必要ですか?
既存事業者の増車などは、新規許可とは異なる手続になります。変更内容に応じて認可申請や届出の要否を確認します。
11.埼玉県で緑ナンバーの新規許可申請をお考えの方へ
緑ナンバーを取得してトラック運送事業を始めるには、一般貨物の新規許可申請と、許可後の運輸開始に向けた準備が必要です。
特に営業所や車庫は、契約前に関係法令や道路条件を確認しておくことが重要です。
島岡和雄行政書士事務所では、埼玉県を中心に、一般貨物新規許可申請の事前調査、事業計画の確認、申請手続、許可後の運輸開始に向けた手続まで、ご依頼内容に応じてサポートしています。
これから緑ナンバーを取得して運送業を始めたい方は、物件や車両を契約する前に、新規許可の要件をご確認ください。
運送業専門行政書士
島岡和雄行政書士事務所

